従来、グレーチング取り換えで受枠の改修も必要となる工事現場では、桝のカットや受枠の入れ直しなどの手間と、４～５日間程度の工期がかかり工事終了までは交通規制などの管理が必要となります。

しかし、そんな現場に効率化を与える存在が登場しました。それが鋼製蓋縮小化工法「リフタス」です。

今回は、片側一車線の道路に面し、作業にスピードが求められる現場を事例として、リフタスの画期的な工法についてご紹介します。

集水桝グレーチングが除雪車によって破損・変形

毎年、冬になると降雪量が多くなり、除雪車の作業する姿が印象的な、長野県大町市。

そんな大町市のとある道路沿いでは、恐らく除雪車に引っ掛けられ、大きく破損・変形したグレーチングがみられました。

こちらの集水桝開口サイズ1000×1000mm、２分割の落とし込み用グレーチングは、この破損・変形が原因で１枚は受枠に引っ掛かり外れない状態、もう１枚は受枠の中に入らずに飛び出して段差が生じており改修が必要な状態に。車両や歩行者の通行にも大変危険です。

また、路肩は狭く、車線も片側一車線であるため、安全面から修繕にもスピードが求められます。

リフタス施工前の集水桝グレーチング

変形して蓋が外れなくなっている

大型集水桝を一般工具だけでリニューアル工事、即日交通解放を叶える。

リフタスのリニューアル工法は、既設のグレーチングよりひとまわり小さい枠を設置後、その隙間に無収縮モルタルを充填し、新しい受枠を固定する工法です。

グレーチング・受枠共に従来鋼より強度の高いハイテン鋼を使用しているため、強度基準は満足した状態でグレーチングを軽量化。また、通常受枠の表面処理は黒ペイント塗装が一般的ですがリフタスは受枠にも標準仕様で溶融亜鉛めっき処理を施しております。防錆性が高く、腐食環境にも強いリフタス。

打撃試験などの自社試験を実施の上、安全性の確認も行っています。

壊れたグレーチングを当日中にきれいに改修

変形により外れなくなってしまったグレーチングをガスで切断・撤去。新しい受枠の設置、無収縮モルタル充填など順調に進み、作業開始からわずか2時間で改修作業は完了しました。

リフタスの施工に使用する工具は、重機や特殊工具はなく、一般的なもののみです。

従来の受枠入れ替え工事なら４～５日は掛かっていたところ当日中に工事が完了。簡単かつスピーディーでありながらも強度基準をしっかり満たした鋼製蓋縮小化工法「リフタス」が、安心安全と即日交通解放を叶えます。

変形したグレーチングをガスで切断

グレーチング撤去

リフタスの新しい受枠をセット

ねじを締めて高さ調整

無収縮モルタル漏れ止め処置（止水セメント使用）

無収縮モルタルの充填

開閉式グレーチングの設置

今までより軽いグレーチングで開閉の負担を軽減

同一設計条件の従来品は1枚63.9kgのところ、リニューアル後の開閉式グレーチングは1枚38.7kgに軽量化。工事による桝穴開口サイズや容量への影響は無く、耐荷重T-14の条件もリニューアル前と同じ。ひとりでは持ち上げることが困難な蓋が約40％も軽量化し開閉の負担が軽減しました。

大きく破損・変形したグレーチングは、上の写真のように綺麗に改修され、次の冬を迎えます。

リフタスと従来品の比較

桝のはつり・切断をしないリフタス

頂いたお客様の声です。

「桝のカットやハツリ、受枠入れ直しの手間がないため、格段に作業がスムーズでラクになりました！」

実際の作業の様子もご覧ください。